よく「小説は書かないの?」と聞かれます。
即答します。「はい、書きません」。
だって、文学賞を受賞した人のコメントなんかを
見ていると、皆さん恐ろしく小説を書くことに執着していて、
成功する確率が超低い世界なのに、諦めずに
高校生ぐらいから何十年も書いていますよね。
その根性の源はというと、きっと小説が好きで好きで、
書きたくて書きたくてたまらないからだと思うんです。
売れる売れないなんて考えない人もいるでしょうし、
絶対賞取る!と思っている人もいるでしょう。
しかも、そんな気持ちを何十年と持ち続け、どんなに貧乏しても書き続けるという
ことが必要でもあったりして。
さらにいうと、何百ページもの物語を書くって、多分、
相当の構成力とか妄想力とかないとダメで、孤独との戦いで。
完成しても、編集者からダメ出しされて…。
なんてことを、苦労とも思わないほど、入れ込まないとね。
私は、社会がどう動いていて、そこでモノがどうやって売れるかを
考えるのが好きなので、全然違うんですよね〜。
あ、先にテーマと締め切りと金額を言ってくださったら、書けますよ!
やらないと思うけれど。
いずれにせよ、文化や芸術って、もっとピュアなもの。
人がこころを動かして自発的に書くからこそ、
人を感動させられるんじゃないかと思うのです。
そして、あとから評価がついてくるもの。
経済が先にきちゃ、感動は生まれないんですよ、きっと。