クライアント、つまり、企業の事情を知っておくと、企業の立場とユーザーの立場の
両方の視点で提案ができるということに、ここ数年でようやく気づいた大場です。
広告費がたっぷりあるクライアントなら
キャンペーンどっかーんとやってもいいと思いますが、そうではないクライアント、
つまり、大企業一歩手前とか中小企業とかBtoBの企業とかは、
キャンペーンをやる意味がそもそもあるのか?
大量に資金を投入して効果はいかほどか?
そういう企業にとって大切なのは、キャンペーンとかよりも、
地味でも、持続していくこと、雇用を守って、社会に貢献してくことだと思うわけです。
すると、経営者は、持続させるためにどうするかというと、ちょっと先のことを
考えながら経営するわけですよ。投資した分のリスクとかリターンとかが、
未来にどう反映されるか、考えるわけですよね。
んもぉ!そんなことを言いたいのではないんです!
前置きが長すぎ、マジメ過ぎました…。
企業はそんな感じで、人の未来はどうなのよ!という話なんです。
自分の健康も気になりますが、まず親の健康ですよね。
そう、介護問題。
あえて、仕事や企業と絡めて語ると…。
企業は、優秀な人材の介護離職を防ぎたいのに、
介護離職した人の48%は誰にも相談せずに会社を辞めてしまっているそうなんです。
また、仕事に邁進していた男性ほど、躊躇なく離職し、終わりの見えない
何年もの介護でお金を使い果たし、終わったら、再就職できず、貧困に陥る傾向があるとか。
一方で、企業の中には、離職してもらった方が助かる!という人材も実はいる。
でも、たとえ、そういう人でも、ものすごくやる気なくなって、
つらい顔をしていたら、なんとかしてあげたいのが人間です!力になりたい!
と、考えると、組織って、人の心理を読まないといけないんだな〜なんて気づかされます。
そこにコピーライターである私がどう貢献できるかな〜、なんて考えます。
さて、2007年の介護付高齢者住宅の広告コピーで「人は健康な時に、そうじゃない自分を
想像するのが、なんて苦手なんだろう。」というのがありました。
電車の車額広告を見て、「うまいな〜」と思っていたら、岩崎俊一さんのお仕事でした。
皮肉にも、数年前、岩崎さんは病気でなくなってしまいました。
「そうじゃない自分を想像できた」としても、人は、完璧じゃないんだなぁ…。
でも、突然降りかかって、あたふたするより、
早めに意識しておくというのは大事だと思うんです。
企業経営と同じようにね。