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  • 執筆者の写真YUKO OBA

ジェンダー視点での「愛の不時着」考。


世界経済フォーラムによると日本は

「ジェンダー・ギャップ指数」が153か国中121位だそうです。


まぁ、確かに政治の世界でもビジネスの世界でも女性リーダーが

圧倒的に少ないもんね。そして、相変わらず、女性は管理職になりたがらない。


なぜか?


私は、長く続いた男尊女卑文化と戦後の高度経済成長からいままでの

男性中心社会にあると思っています。


幼い頃から、「女性はこうあるべき」という親の考えに支配され、

それを引きずってモヤモヤしている人が意外にも多いんすよね。

私の家も「寺内貫太郎一家」みたいに、毎日のように父が怒鳴るような

環境で、それが家長だから許される(昭和の典型的家庭)みたいな

なかで育ってきました。それで「ああ、女は男次第なのか」「女に自由はないのか」

「早く、絶対、自立したい」とばかり思って過ごしていました。


いまとなっては、父も母も尊敬していますが、

どう考えても、昭和の男尊女卑的夫婦関係は受け入れられないものがあります。

けれども、そこが私の反骨心の源でもあります(笑)。


で、高度経済成長期を支えたのは圧倒的に男性なんですよね。

実は、その頃になってようやく専業主婦が出てくるという。

それ以前は、男女力をあわせて働いて家庭を守ってきたのに、

戦後、男性は働きに出て、女性は家を守るという図式ができたんですよ。

それだけ男性が稼げたことの証明でもありますね。

(すると、稼ぐ男性と稼がない専業主婦の間に主従関係が生まれがち)


でも、「女だって自由を求めたいし」「女だって稼いで自立したい」と思うわけです。

すると、高度経済成長期以降の労働集約型の仕事というのは、

女性の場合は圧倒的に不利なんです。

若かりし頃は、「女性が仕事をしようと思うなら男性の3倍がんばらないとね」と

男性から言われました。月に1度のツライ日は薬を飲んで、

フラフラしながら仕事に行ったことを覚えていますし、

深夜まで残業して夜道が怖いからダッシュして明るい道まで

タクシー拾いに行ったのも覚えています。


そろそろ労働集約型の仕事は、AIが取って変わりますし、我々のような

クリエイティブな仕事にありがちな、「寝なきゃいい。時間は朝まであるよね」

みたいな発想でいると、相当ガッツがある女性意外は、

この業界に寄りつかないわけですね。

(しなやかな感性が必要な業界なはずなのに、諦めちゃいますよね、普通)


そして、「働きたいヤツは遅くまで働いてもいいじゃん。自由でしょ?」とか

「女性は先に帰ってもいいよ」では、今度は女性が働くモチベーションを失われます。


すると「言いたいことはあるけれど黙って男性のサポートにまわればラクじゃん」と

いう感覚になるでしょ?で、自分の人生を生きていないから、

イキイキはしなくて、いい歳になってもモヤモヤをひきづる。

すると人口減少する日本における労働力不足の解消にはまったくつながらないし、

男女ともにストレスがたまりますね。


早くこのスタイルから脱しないと、ジェンダー・ギャップを埋めないと

日本はもたない気がします。


そんなことを、「愛の不時着」2巡目を観終わって思いました。


「愛の不時着」の女性主人公ユン・セリは、財閥令嬢ではありますが、

母親との関係が上手くいっておらず、ジョンヒョクに会うまでは、

誰かを真剣に愛することができずにいます。

そういう女性は、必ずと言っていいほど仕事に走りますよね。

財閥令嬢だから経済力も最初からあり、事業開始はスムーズにできたでしょう。

けれども、実力が伴わないと顧客が減っていくのがビジネスです。

セリはどれだけがんばったのでしょうか。想像するだけで、胸が熱くなります。


そして、リ・ジョンヒョクを経済力やコネクションなどを駆使し、

命がけで守ろうとするのが、なんとも格好いい!


前半では、ジョンヒョクが軍隊で身につけた武力、体力でセリを守る。

双方、人間としてお互いの強みを発揮し、相手を守るというのがとにかく気持ちいい!


そこにはジェンダー・ギャップはありません。



あとジョンヒョクからセリに鉢植えが届くのですが、毎日「キレイな言葉を10個言うこと」とのジョンヒョクから指示があり、セリは「女性経営者、ストックオプション、

ストップ高、爆発的人気…」と9つのビジネスに関連する「キレイな言葉」を

花に語りかけて、愛情をかけて育てます。

で、肝心な10個目が「リ・ジョンヒョク」という乙女な心が残されている。

ああ、これぞ、キャリア女性のリアルでしょ!


ちなみにいつもセリの愚痴ばかり言っている男性広報室長が、

セリの意地悪な義理の姉に「ボディガード(ジョンヒョク)の履歴書をよこしなさい」と

言われたときに「それは代表(セリ)が持っているので、無断で渡せない」と毅然とした

態度をとるシーンがありましたね。あれ、セリと広報室長との信頼関係が垣間見られ、

セリは優秀な経営者として、部下をしっかりマネジメントできていることが

伝わってきて、ここでもグッときました。


本当に細部まで人間の心理を観察して脚本が練られているドラマです。

働く女性の現実と、夢と希望がつまっていて、

ビジネス視点でも楽しめます。


まだ観ていない人、お願いだからはやく観てください!

何かが変わる!(多分)





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